習い事では、流派。宗教では宗派が存在するように、実はクラシックバレエの世界においても様々な流派、
つまりはメソッドが存在いたします。決してあるメソッドが別のメソッドより劣っているということはなく、
メソッドによって呼び名が違ってみたり、腕の使い方がちがってみたりと個性、こだわるところがあり、
それぞれのメソッドには特徴があります。特に日本のお教室の場合は、
いろいろなメソッドが混ざっている場合もあります。
今回は代表的なバレエのメソッドについてご紹介しましょう。

【ワガノワ・メソッド】
このメソッドの開拓者は、アグリッピナ・ワガノワという方です。
ロシアのサンクトペテルブルグにあるワガノワ・バレエ・アカデミー=通称ワガノワバレエ学校がこのメソッドを基に教育しています。
非常に多くの伝説的なダンサー、振付師が誕生していることでも有名です。
教育プログラム、ポジション、技法など踊り方がほかのメソッドとの違いが若干あります。
また、独自のワガノワ・メソッド教育資格ディプロマを発行しています。

【RAD・メソッド】
1920年ごろに設立された国際的なバレエメソッドといえば、
(The Royal Academy of Dance=ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンシング)
通称=RAD(アール・エー・ディー)です。
現在は英国ロイヤル・バレエ学校等が推薦するバレエ教育プログラムでもあります。
進級制度による試験を導入し、ディプロマを設けています。

【オペラ座・メソッド】
フランス、ルイ王朝時代にパリに設立されたようです。
こちらのメソッドを取り入れているのは、有名なパリ・オペラ座学校です。
日本各地に招聘したパリ・オペラ座バレエ学校の講師陣からフランス正統派のレッスンを受け、
その卒業生の方々によってオペラ座・メソッドを継承したバレエスクールがあることでも知られています。